高齢者の睡眠

齢をとるに従い、正常でも次のような睡眠の変化が起こります。

1)睡眠が浅くなり深い眠りが少なくなり、熟睡感がなくなります。

2)床に入ってから寝付くまでの時間(入眠時間)が長くなります。

3)途中で目が覚めること(中途覚醒)が多くなります。

4)睡眠のリズムが朝方化し、早寝早起きになります。

このような変化のため、高齢者では自分の睡眠に満足感が得られません。

 

また、いろいろな身体の病気や心の病気、薬に影響されます。

身体の病気:高血圧、心疾患、喘息、逆流性食道炎、糖尿病、リウマチ、夜間頻尿

心の病気 :うつ病、神経症、認知症

薬    :気管支拡張薬、胃腸薬、降圧薬、ステロイド、抗うつ薬など

 

高齢者の不眠に対する対策

1)日中に日光を浴びて適度な運動をする。

2)長い時間の昼寝を避ける。

3)夜あまり早寝をしないようにして、真夜中に眠りを集めるようにする。

4)それでも眠りが不十分な時は、医師に相談して少量の睡眠薬を使用します。

 

腸内フローラ

最近「腸内フローラ」という言葉をよく耳にしませ んか。人の腸管、主に大腸には百種類以上、百兆 個もの腸内細菌が生息しており、様々な面で健康 を支えているといわれています。細菌の集まりが 群れて咲く花畑に例えられて「腸内フローラ」と呼 ばれているようです。

腸内細菌は、一般に善玉菌と悪玉菌、どちらで もない中間の菌に分類されます。

腸内では善玉菌 と悪玉菌が一方が増殖すれば、もう一方が抑えら れるというように、バランスを保ちながら生息して いるようです。

腸はとてもデリケートなため、ストレ ス、運動不足、毎日の食事でも、このバランスに 大きく影響を受け、均衡が崩れ悪玉菌優勢になる と、腸内環境が悪化し体調が崩れてしまいます。

腸内細菌学は未知の部分が多いですが、うつ病 等の医療から美容の分野まで、生活に深く 関わる研究分野として今後の発展が期待されて いるため、今後に注目してみてください。

不眠とうつ病

・不眠はうつ病の主要な症状で、うつ病の人の8~9割にみられます。

・不眠には、いくつかのタイプがあります。

① 「床についてもしばらく寝付けない」(入眠困難)

② 「夜中に何度も目が覚めてしまう」(中途覚醒)

③ 「午前3時~4時に目が覚めてしまい再び寝付くことができない」(早朝覚醒)

④ 「眠りが浅く眠った気がしない」(熟眠障害)

うつ病ではどのタイプの不眠もおきますが、うつ病に特徴的なのは、しばしば中途覚醒と早朝覚醒がみられることです。

たとえば、午前2時や3時に目が覚めてしまいあと再び入眠できず、布団の中でいろいろと悲観的なことを考え、もんもんとして時間を過ごすのが特徴です。

単なる不眠症だと思って市販の睡眠薬を使ったり、内科で睡眠導入剤を処方してもらっても、うつ病はよくならず不眠も改善しません。

 

花粉症

花粉症はスギなどの花粉が原因となって起こるアレルギー疾患の一つです。

特にスギ花粉症は冬の終わりから春にかけて、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりなどの症状で多くの人を悩ませています。

日本気象協会によると、2016年春のスギ・ヒノキの飛散数は、東北地方のほとんどの所では例年並みかやや多いという予測になっていますが、そのほかの地域では例年並みか例年を下回る見込みです。四国地方や九州地方では非常に少ない所もあるとのことです。

花粉症対策としてマスクを使用されている方、多いのではないでしょうか。マスクを使用することで、吸いこむ花粉の量を約15~30%に減らすことができると言われており、特に鼻の症状が気になる方におすすめです。

服装はウールなどの素材は花粉が付着しやすく、綿や化学繊維などは付着しにくいと言われています。春先用の洋服選びに覚えておくと便利ですね。

花粉症を理解し、早めに対策をしてシーズンを快適に乗り切りましょう。

心疾患

2月は1年の中で最も気温の低い季節です。寒く なると多くなると言われているのが心疾患による 死亡です。

心疾患による死亡者数は12月から3月 が多く、6月から9月にかけての暑い時期に比べ2 倍近く増えるようです。

厚生労働省の統計による と平成23年の心疾患死亡者数は約19万人で、全 死亡者に占める割合は15.5%だそうです。

心筋梗 塞などはある日突然命を奪うといった恐ろしい病 気です。

予防のために以下の点について気をつけましょ う。

外出や入浴時の急な血圧上昇を招くような温 度変化に気をつける、禁煙をする、

アルコール摂 取は適度な量にする、塩分・糖分・脂肪分を摂り すぎないバランスの良い食事を心がける、

適度な 運動をするなど。

生活習慣病も影響があるため、 胸に痛みがあるなど、気になるときはすぐに病院 で検査をしてもらいましょう。